IBS通信(タイトルが入ります)

2014年2月号(2014年1月25日発行:第168号)

企業理念=技術と真心で『常に進化し「きれい」を追求する会社へ』
H25年度(H26年3月迄)=IBSの「まごころ」を育てよう


改めまして皆さん、明けましておめでとうございます。
本年も何卒よろしくお願いします。

継続は力なりで、毎日一生懸命続けていると、きっと良いことが待っています。
心身ともに健康に、日頃から笑顔を絶やさず、1年間通じて、元気に明るく仕事に取り組みましょう。

ノロウイルスの対処方法について

ノロウイルスによる浜松市の食中毒のニュースはご存知の方も多いと思います。
2014年1月20日現在では、15の小学校、2つの幼稚園が学校閉鎖、症状の出た児童は1100人以上になりました。

市保健所は20日、同市東区の菓子製造業「宝福」が製造し、原因となった食パンは13日から14日にかけて作られたもので、13日以降に作られた157種類、約8万8000個の回収を急いでおり、搬送先は26都府県に及んでいるとこのこと。

しかし販売先については「迷惑がかかる」とパンメーカーは明らかにしておりません。
工場の敷地内にある直売店は「安くておいしい」と人気で、この週末は休業しましたが、返品する客が大勢詰めかけたり、それとは知らずに買いに来るお客様の対応に追われたそうです。

同市保健所は、14日の給食用に納入した食パンからウイルスを検出したと発表しましたが、問題のパンが製造された日に勤務していた従業員23人についても検便を行い、女性従業員3人からノロウイルスの陽性反応が出ました。
パン工場の女子トイレの共用スリッパからもウイルスが検出されました。

以上が今回の問題の概略ですが、ノロウイルスに対する対処方法について、環境衛生の視点から見直しすべき点についてお伝えしたいと思います。

以前社内報でノロウイルスの特徴をお伝えしましたが、このウイルスの特徴として、冬にしか発生しない菌ですので、この季節各現場でも見直しなど検討をお願いします。

工場の消毒マニュアルに3つの落とし穴(トイレの使用方法→手洗い→消毒薬の選定)(トイレの使用方法→手洗い→消毒薬の選定)
1)トイレの使用方法
今回は、なぜトイレのスリッパにもウイルスが飛散したのか?考えてみましょう。

工場に限らず、病院、介護施設、一般オフィスを含め、感染の可能性が一番高いのはトイレです。
ノロウイルス対策=トイレ対策ですから、我々清掃する側はまずトイレの清掃を徹底的に行う必要があります。
また利用者も、トイレで便座のふたを開けたまま水を流すと、飛沫で便座、カベ、床にウイルスが飛び散ることを知っておく必要があります。
便座のふたをしてから、トイレの水を流す習慣は感染予防にとても効果的です。
使用者へそのような周知がない場合、もしくは便座自体にふたがない場合、今回のようにスリッパからウイルスが検出される可能性は非常に高くなると思います。


2)手洗いの重要性
また今回の工場のパン製造工程は「材料の管理」「生地の仕込み」「成形」「かま焼き」「スライス・検査・包装」の5段階に分かれており、3人が作業していたのは「スライス・検査・包装」の工程でした。
「かま焼き」までの工程は過熱によってウイルスがあっても死滅する可能性が高いですが、「スライス・検査・包装」は手作業で実施し、さらに異物混入対策のためゴム手袋で1枚1枚を確認する作業も実施していたことを考えると、作業員の手洗いの徹底がとても重要になります。

さらに今回のパン工場の消毒マニュアルでは、工場に入る前に「エアシャワー」「手洗い」「アルコール消毒」が決められていて、トイレを出る前に「アルコール消毒」(消毒しないとドアが開かない)となっていました。

食品工場では一般的なスタイルであり、完璧なように見えますが、そのマニュアルだけに依存すると非常に危険です。
アルコールで指先〜手首を消毒する前に、どんな手の洗い方をしたかがとても重要であり、この手洗いが不十分だと、手袋をはめるときにウイルスが手袋についてしまい、今回のような感染の拡大にもつながります。

石鹸自体ではウイルスは死滅しませんが、石鹸での手洗いで皮脂についたウイルスをしっかり洗い流すことがまずは一番の感染予防となります。

またアルコール消毒ではノロウイルスには効き目はなく、事実消毒だけではウイルスは死滅しません。

3)消毒薬の選定
ノロウイルスに有効な消毒薬は何でしょうか。

それは「塩素系次亜塩素酸水」です。塩素系次亜塩素酸でないとノロウイルスは死滅しません。
薄めて使う液やそのまま使えるスプレーがありますが、塩素系ですので、消毒する前に汚れがあると効き目がありません。よって、繰り返しになりますが、きちっと手を洗ったあとに「塩素系次亜塩素酸水」を使うことがウイルス死滅のための有効的活用となります。

最後に、2次感染についてと感染時の処方箋についてお話をします。

浜松市内の病院によると、感染した1100人以上の小学生からの2次感染が広がっており、家庭内で感染した大人の患者が増えているといいます。
職場に限らず、家庭においても、上記3つのポイントは注意すべき点であるのは間違いありません。
症状が出たときの処方箋は現在のところありません。
インフルエンザなど別のウイルスと違って、ノロウイルスに限定していうと、ウイルスを早く体内から出してしまわないといけないため、下痢止めや抗生物質を飲むと、症状を伸ばしてしまう原因になるため、これらの薬は飲まないほうがよいと言われております。

またひと昔前までは、「ノロウイルスなんてなかった」と思う方もいるかもしれませんが、実はその当時は診断の技術がなかっただけで、おそらく胃腸炎などと診断されていましたが、それはノロウイルスに感染していた可能性が高く、いま現在は食中毒として届けることが原則になっています。

インフルエンザ流行に備えて職場でできる予防策

国立感染症研究所のインフルエンザマップによると、2013/2014年シーズンのインフルエンザの定点当たり報告数は増加が続いています。

流行期に入っているのは、都道府県別では沖縄県、鹿児島県、岐阜県、高知県、和歌山県、熊本県、大分県、宮崎県、佐賀県、静岡県となっており、全47都道府県で増加がみられております。

定点医療機関からの報告をもとに、定点以外を含む全国の医療機関をこの1週間に受診した患者数を推計すると約34万人(95%信頼区間:31万人〜36万人)となり、30代が約6万人、20代、40代がそれぞれ約5万人、0〜4歳、5〜9歳がそれぞれ約4万人、50代が約3万人、10〜14歳、15〜19歳、60代、70歳以上がそれぞれ約2万人の順となっています。

今年流行のインフルエンザは、2013年〜2014年第1週の18週間でみると、インフルエンザウイルスの検出から、AH3亜型(A香港型)の割合が最も多く、次いでAH1pdm09、B型の順となっています。

インフルエンザ流行レベルマップ

楽天リサーチが行ったインターネット調査によると、20代から60代までの男女計500人にインフルエンザの予防接種を受けるかどうか質問したところ、
「受けない(受けない予定)」との回答が47.8%で
「すでに受けた、(受ける予定)」の35.0%を上回りました。

性別年代別にみると、最も多く「受けない」と回答したのは、男性では30代(56%)、女性では50代(64%)との結果でした。

受けない理由については、男性では「時間がないから」、女性では「受けてもインフルエンザにかかる時があるから」と回答する傾向が多くみられました。

職場で感染を予防するにはどうしたらよいのでしょうか。
予防接種はもちろんのこと、予防策としては、先ほどお伝えした「手洗い」や「うがい」です。

さらに現場でも意識して清掃していただきたいのは、その手や指を介した「接触感染」です。
これは、くしゃみや席を抑えた手を洗わずにモノを触ったりすることでおこります。

WTO(世界保健機関)の調査によれば、2002年に中国で流行したSARS(新型肺炎)も、主要な感染ルートの1つは不特定多数の人が触るエレベータのボタンや電車の吊革だったそうです。

そこを意識した清掃が我々にも求められております。

今年の漢字:平成25年の第1位は「輪」 皆さんの1年を漢字一文字で表すと・・・?

2014年2月号(2014年1月25日発行:第168号) 

IBSの社員に質問したところ、

【星】【椎】【伝】【新】【謝】【学】【挑】【恵】【探】【進】【一】【笑】【濃】【楽】【愛】【昇】【助】【信】【禁】【敗】【変】【馬】

など挙がりました。

今年はどんな1年にしたいですか?

年始のいま、今年の目標を漢字1文字で表してみてはいかがでしょうか?

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