IBS通信(タイトルが入ります)

2014年3月号(2014年2月25日発行:第169号)

企業理念=技術と真心で『常に進化し「きれい」を追求する会社へ』

株式会社アイ・ビー・エス 3ヵ年中期経営計画書
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皆さん、IBSの3ヵ年中期経営計画書を一読していただき、ありがとうございました。
また、アンケートの記入もご協力ありがとうございました。今回の社内報では、お配りした計画書だけでは伝えきれなかった部分、特にこの3ヵ年計画を作成するにあたっての想いや、この計画の目的、目標などをお伝えしたいと思います。

●これからのニッポン、30年後はいったいどんな国に・・・?

これからのニッポン、30年後の2045年には、日本はいったいどんな国になっていると思いますか?

高齢化社会、オートメーション社会、海洋大国、犯罪大国、太陽光パネルなどのエコ大国、子供のいない国…でしょうか?

今から30年前の日本・・・1985年の頃、日本という国は、どんな国、どんな暮らしだったかは皆さんも思い出せますよね。
バブル絶頂期のあの頃です。

ただ、今から30年後の将来、どんな社会になっているかを想像することは、容易いことではありません。
30年前に、まさか今のような介護の仕事ができるとは、まさか今のようなWEBデザイナーという仕事があるとは、まさか今のような地球温暖化がこんなに進むとは、まさか今のようなエイズのみならずサーズ、ノロウイルス、新型インフルエンザなど様々な感染症が生まれるとは、まさか今のような少子高齢化になるとは、自分は想像も、予測すらもできませんでした。

ちなみに総務省の予測では、日本の総人口は現在の1億3000万人から、30年後の2045年には1億人を割り、2060年には8600万人へ減少、さらに日本の経済を支えてきた労働人口は、現在の8200万人から30年後には4400万人へ半減すると言われております。

一方、日本国が抱える借金は30年前の220兆円から、1,000兆円を超えたと先日報道されたばかりです。


●おかげさまで30年、さてこれからの30年は・・・?

人口が減り、少子高齢化が年々進み、借金も年々膨らむ中で、今後日本人の暮らしはどうなっていくのでしょうか?

人口も右肩上がりで伸びていた20世紀は、経済の拡大に応じて自分の会社、商売も成長可能でした。
例えば同じ商店街に魚屋さんが2軒あっても、人口も買う人も倍、売上も伸びていたはずです。しかし人口が減少するこれからは今までと同じビジネススタイルは通用しません。
人口減少する時代に、同じ商店街に同じ商売を始めたとしても、両方のお店が生き延びるという可能性は決して高いとは言えないでしょう。

一方、自分達の老後はどうなるのでしょうか?
4人で一人の高齢者を支える現代社会は騎馬型と言われておりますが、少子化や労働人口の減少が進む30年後は肩車型社会の到来、1人が一人を支える時代になると言われています。自分で自分を支える時代には、どんな暮らしが待っているのでしょうか?

働き手が減っていくこの国で、人々の平和な暮らし、安全な暮らしは誰が守っていくのでしょうか?そんな様々な不安要素が芽生えてきたのがIBS創立30年のときでした。

我が社も1980年創業以来、おかげさまで今まで30年以上続いてきたという実績はあります。しかし、これから30年も続くという保証はどこにもありません。

このビルメンテナンス業も、公害問題などが騒がれていた70年代から80年代は他の業界同様右肩上がりで伸びていた産業でしたが、今現在はどうでしょうか?
産業自体ここ10年以上、全く伸びておりません。業界人口も増えておりません。
時代は想像以上に早いスピードで変化しています。


●「全ては人々の笑顔のために」とは・・・?

ただ存在し続けるためには条件があります。

それは、我々自身の意識を少し変えることです。
どういう風に変えるかというと、この仕事は建物をきれいにする仕事ではなく、ひとの気持ちをきれいにする仕事であると、働く我々自身が、スタッフ全員が強く思うことです。

ひとの気持ちをきれいにする、その一つの方法として整理・整頓・清潔・清掃があり、その一つの方法として、相手に伝わる気持ちよいあいさつがあり、その一つの方法としてインフルエンザなどの菌がうつらない、健康な環境を創ることが挙げられます。

ひとの気持ちをきれいにする方法は、無限大に広がっています。
そして、IBSで働くスタッフなら誰しもができることだと信じています。

そのノウハウは、アンケートでも皆さんが感じている通り、研修という形で、伝授していく必要もあります。
今まで我々は、ビルが、マンションが、介護施設が、病院が、つまり建物がきれいになったかどうかということで、仕事の良し悪しを計っていましたが、今後はさらにステップアップし、そこで暮らす人々が笑顔になれたかどうかを基準に考えていこうと思います。

目に見えないところまで「きれい」にすることは、手が届かないところまできれいにすることが全てではありません。
目に見えないけど、相手に伝わるような真心を込めた仕事を通じて、人々を笑顔にすることが我々の使命です。

自分のためにではなく、誰かのために、お役に立てて初めて自分達の存在価値がある、縁の下の力持ち的な仕事であり、そこで働く従業員はもちろん、その家族までもが笑顔になれる姿に、私は30年後も存在するこの仕事の意義を感じています。

環境衛生という仕事から、全ての人々を笑顔にする〜All for Smile〜とは、以上のような意味を込めて、スローガンとし、全社挙げて取り組んでいくことを宣言します。

そして笑顔にする手段として、IBSが長年培ってきた「真心」と「技術」を、目に見えないところまできれいにすることを、従業員全員にまず伝え、それぞれが現場で活躍することを、期待しております。


●自分達の現状 (強みvs弱み)は・・・?

皆さんは、例えば自分の部下を育てるときに、長所を伸ばそうと思う派ですか?それとも、短所を徹底的に直そう(正そう)とする派ですか?

IBSでは「ひとには誰しも欠点はある。仮に性格が10あって短所が5つあっても、まずは良いところの長所を5伸ばそう」と考える会社です(短所に目つぶるわけではないので誤解のないように)。

これからの30年を見据えて、3ヵ年をスタートするにあたり、全面リニューアルというつもりはありません。今まで30年以上続いてきたのは、それなりに良いところがあったはずなので、まずは良いところは良いところと再認識して、引続き伸ばし、ただ会社も30歳を越えてきたわけですから、自分達の代から次世代の若い人への事業継承も視野に入れつつ、このスピード感のある時代に即して、進んでいく必要があると感じ、節目に自分達の現状を分析した次第です。


●30年を見据えた、これからの3ヵ年とは・・・?

皆さんは普段1年の計画を立てていますか?

今年は、いついつまでにあれこれしよう…など、手帳に書いたり、500円貯金をスタートしたり…?
思うようにいく年もあれば、いかない年もあり…でしょうか?

また自分自身親にどのように育てられましたか? 親ならきっと生まれてきた子供に対して、幼いころに予防接種を施したり、小学校へ入学し、中学高校へ進学してもらい、その先は…自分のやりたいことを見つけて、その道へ進めばいい…成人式過ぎるまでは何とか親の責任で…と育てられたのではないでしょうか。

これはまさしく0歳から20歳の20年計画です。
また子供が成長した今なら老後を見据えて、誰しも大なり小なりの自分の人生設計、計画を立て直していると思います。

IBSも同じです。

1年1年が勝負で、計画を立てては1年間その目標に向けて、山あり谷あり…でも頑張り続けて、おかげさまで今総員200名を超えようとしている企業になりました。

そして昨年4月には、待望の新入社員が入社しました。
これは子供が生またのと同じくらいの感動です。何しろ、次世代を担う宝が生まれたのですから社挙げての喜ばしいことであります。

子どもに対して親なら誰しも、上のように1歩1歩と、計画を立てて当然ではないかと思います。誤解がないようにお伝えすると、誰が必要とか不必要という話ではありません。
IBSで働く全員不要な人など、誰ひとりいません。一人ひとり大切な方ばかりです。

そして、その全員が、次世代に期待することは、これはこれで必要なことであることは、今までの話で理解できると思います。

これからは日本の明るい未来のために、人々暮らしを環境を少しでも、きれいに維持し、次世代の人たちのために、老若男女問わず、今できることから1つ1つ取り組んでいきたいと思います。

清掃を業としている会社は全国でも20,000社から30,000社あると言われていますが、子供達に「きれい」にすることの素晴らしさを、日本の古き良き伝統である、後始末の大切さを、直接ボランティアで伝えている会社は10社とないでしょう。

臭いまで「きれい」にできる会社も10社もないでしょう。転倒事故を本気で0にしたいと思って、「きれい」に取り組んでいる会社もどれだけあるでしょうか。

一人ひとりがそういう強い意志で働く会社はIBS以外ない、くらいを目指していきましょう。

●この3ヵ年計画、何から実行したらよいのか・・・?

それは、この一文にあります。

「All for Smile『きれい』から人々に笑顔を。『真心』と『技術』で進化し続ける企業へ」

という社是・経営理念から3ヵ年を始めたいと思います。
つまり、この一文にある【人々】=お客様(建物・利用者)、従業員、その家族、地域の社会、かかわるすべての人に対して、【きれい】=目に見えるところは、もちろん、目に見えないところまで環境衛生的にきれいにすることを通じて、笑顔を届ける。

但し、【目に見えないところまできれいにするには】、【真心(=ルール・相手・おもてなしの3原則を知らずには始まらず)】と【技術(=建材・汚れ・洗剤・用具・予防策のクリンネスの5原則を知らずには始まらず)とありますので、やはり3原則と5原則を生きる術として、正しくきれいにする方法を、現場で働くスタッフへ注入していくところからではないかと思います。


●最後に・・・

・・・そして3年後、テーマに挙げてきた、

I.B.S Innovation(自分自身を時代に即してどんどん革新していく姿)を創り、
I.B.S Bland(I.B.Sらしいブランド=仕上りを目指していく姿)を創り、
I.B.S Smile(笑顔で誰しもが喜ぶ姿)を創り、

それぞれがイキイキと活躍している、さらに挑戦をしつづけているIBSを想像(創造)し、これからもIBSの一員として、私自らも頑張っていきたいと思う所存です。

売り上げの目標も大事ですが、売上よりも、その分の一人ひとりの笑顔をみるのが、今から楽しみであります。

さて、平成12年4月より長きに渡り、私自身が書き続けてきましたこの社内報も、今月号を持ちまして一区切りにしたいと思います。

長年ご愛読していただき、本当にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

次月号から私自身は担当しなくなると思いますが(笑)、これからの時代に即した、3ヵ年の計画に即した、より新しい、より良いカタチの社内報を、皆さまにお届けすると思いますので、引き続きご愛読よろしくお願いします。

普段現場の皆さんに会えない分、会社の方針や清掃方法などを文字で伝えようとスタートした社内報ですが、これも一つの時代の終り、いや継承ですね。

違う形で皆さんにお会いできることを、また皆さんの益々の活躍をこれからも期待しております。

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