IBS通信(タイトルが入ります)

2011年7月(第137号)

企業理念=技術と真心で『常に進化するクリーンな会社へ』
今年のテーマ:『競存競栄』=競い合い、共に成長を支えあう

脳トレ・・・アタマの体操しながら「豆知識」を増やそう〜洗剤編〜

第1問・・・洗剤の標準希釈倍率が、80倍の洗剤で洗浄したが汚れ落ちが良くないので、4倍の濃さ(20倍)にて使用した。すると、汚れはどうなったか?洗浄力はどうなったでしょうか?
(1)80倍より20倍希釈のほうが、汚れを4倍の早さで除去できた
(2)80倍より20倍希釈のほうが、汚れ落ちが良かった(4倍の量、汚れが落ちた)
(3)除去できた汚れの量も、早さもほとんど変わらなかった
(4)汚れが広がって取れなくなった
(解説)汚れが落ちないので、洗剤を濃くして作業をしてしまう・・・現場でもよく見かける光景です。 洗剤の濃度を濃くすれば濃くするほど汚れは落ちるのでしょうか?では、標準的な希釈倍率は何故あるのでしょうか? どのように決められているのでしょうか? 合成洗剤の主剤である界面活性剤には、一定の濃度になると、界面活性剤同士が集まって固まりをつくる性質があります(これを「ミセル」と言います)。この固まりができる濃度以上に、洗剤を濃くしても、洗浄力は強くなりません(これを「臨界ミセル濃度」と言います)。よって、洗剤が濃いからといって確実に汚れを落とせるとは限りません。汚れを落とすのにちょうどよい洗剤分量(濃度)を各メーカーが実験をして適切な希釈倍率を決めています。ということで、正解は(3)
ちなみに(4)は洗剤が多すぎて充分にすすきが行われず、残った洗剤分に汚れが溶け込んだ現象で「洗剤の再汚染」といいます。
第2問・・・通常水道水にて洗剤を希釈し洗浄液をつくりますが、それよりも洗浄力が上がるものがあります。それは次のうち、どれでしょうか?
(1)水道水に栄養ドリンク、スポーツドリンクを加えて希釈する
(2)氷水で希釈する
(3)40℃程度の温水で希釈する
(4)沸騰させた100℃の熱湯で希釈する
(解説)コップに水を満たすと、表面は平らではなく丸みを帯びたのを見たことがある人も多いと思います。テーブルにこぼれた水やガラスの水滴も丸みをもっています(この丸まろうとする力のことを「表面張力」といいます)。水の表面張力はやや強いものですから、油分にはどうしてもなじみにくいのです。そこで、界面活性剤を活用します。界面活性剤は、1つの物質でありながら、油分につきやすい成分(親油基)と、水分につきやすい成分(親水基)にて、水と油をなじみやすくします。この表面張力は温度が上昇すると低下する傾向があります。熱いお茶を飲むときに満杯にしても丸みを帯びないのは、それが故です。10℃あがると約1割、20℃で約2割低下すると言われております。但し、一方界面活性剤をはじめ洗剤成分の多くは、100℃を超えると破壊されてしまいますが、40〜50℃の温水では、色々な助剤が活発に活動するので、汚れを除去する効率がよくなります。よって、正解は(3)
第3問・・・希釈した洗剤液で汚れを除去するのに、効率的な作業方法は次のどれでしょうか?
(1)洗浄液を塗布すると同時にブラシやパッドなどで洗う
(2)洗浄液を塗布したら、できるだけ早めにブラシやパッドで洗う
(3)洗浄液を塗布してから2〜3分放置した後、ブラシやパッドで洗う
(4)前日に塗布しておき、翌日にブラシやパッドで洗う
(解説)例えば日常生活の中の、衣類の洗濯などを想像するとわかりやすいかと思います。水もつけず入れずに洗剤の原液だけで洗濯機を回す人もいないでしょうし、洗剤も入れずに水だけで洗う人もいないでしょう。今は全自動で、洗剤をいれたと同時に水が適量まで注入され回っているように見えますが、現代の洗濯機はとても賢くできていて、いきなり洗っているのではなく、水と洗剤を混ぜあわせ、洗浄水が衣類に浸透するまでの2〜3分は、かくはんしています。それから洗浄しはじめます。現場では、局部的なひどい汚れに対して漬け置きなどのケースもありますが、(4)のように一晩は長すぎます。効率を考えると、正解は(3)
まとめ:洗剤の効率的使用方法 【プロとアマでは★洗剤の使い方★が違います!】
洗剤(洗浄液)を効率的に清掃で使用するには4つのポイントがあります。
それは、【洗剤(種類・濃度)】【時間】【温度】【力】です。
この4つのポイントを知らない人は、汚れが落ちないと、ついつい洗剤を濃くして、
力いっぱいこすろ うとしてしまいます。

茶道の「守・破・離」の教えが、今仕事で注目されているのは一体なぜ?

構造不況といわれる現代において、過去の成功パターンが通用しない世の中になってきました。今、元気のある企業は、過去の成功体験にその根本を求めず、新たな価値を創造し、それが市場に受け入れられることで発展している、と言われています。過去の成功体験に固執せず、柔軟な発想によって危機を打開するリーダー性や幅広い知識から物事を判断するセンスが求められています。過去を否定するわけではありません。過去から学び、今にいかすことが必要です。茶道の世界に「守・破・離」という言葉があります。守破離とは、約600年前に能を世に広めた世阿弥が修行をする上で人に教えたものといわれています。世阿弥自身が父である観阿弥に厳しい教えを受けて、その経験を踏まえてどのように自分の力量が高まったかをまとめた書物として「風姿花伝」が残っています。その中に「守・破・離」が出ています。今この茶道の教え「守・破・離」がビジネスでも注目されているのはいったい何故でしょう?

どんな仕事にも大切な基本があります。「守・破・離」の「守」とは大切な基本を「守る」ことを意味します。どんな事をするにも事前準備が大事で、仕事をきちんとする上でのウエイトは準備80%・仕上げ20%と言われていますように、基本が徹底していなければ、その先に「仕事を完遂すること」や「応用、つまりはより良い仕事をすること」はできません。

「守・破・離」の「破」とは既成概念を「破る」ことです。そのために、智慧と創造を発揮することです。仕事をしていく上で、結果が伴わないと継続して仕事をしていくことは困難になってきます。期待できる結果を得られないのは仕事の基本を身につけていないか、身につけていても自分の智慧や創造性を発揮していないからだといいます。基本である事前準備をしっかりと行い、さらに自分の智慧や創造性や工夫を加えることが重要である、というのが2つ目のポイントです。乱世の時代である今日は、規則やルールによって誰でも同じように仕事を進めていくことと同時に、より智慧や創造性、工夫といった資質が仕事に求められています。知識社会、あるいは、さらに智慧社会といわれる時代になりつつある今日、企業が勝ち残っていくためには、ある意味膨大な知識や情報を、ピンポイントでノウハウやスキルにいかすことが非常に大事な時代だと思われます。

「守・破・離」の「離」とは一般的には離れることを意味しますが、ここでは、自分(自社)にしかできない独自性を持ったときの状態を指します。他人の物まねでない独自の発想により、商品・サービスという形にすることができて、はじめて世の中は、我々の会社の必要性を感じ、信頼を与えていきます。

我々のような中小企業が独自性をもつことは確かに難しいことかもしれませんが、まずはその独自性を持つために、基本に忠実に仕事を行い、その上に智慧・創造性・工夫など、毎日成長する向上心をもってそれぞれが働いていくことが重要だと思います。そしてこの「守・破・離」=「基本に忠実に・創意工夫を忘れずに・自社らしさを追求する」を日々の仕事において着実に実行していくことが、未来の成功する確率を高められるものと私も信じています。

リーダー社員をはじめ、定期清掃スタッフ、そして日常清掃のスタッフの方も、日々のセルフマネージメント(職場管理・自己管理)にいかしてほしいと思います。自分自身の仕事に対する思い、考えを見失うことなくしっかりと持ち、今どの方向を向いているのかを知り、今の自分とこれから望むべき自分との差異をはっきりとつかむことが必要です。1歩1歩日々自分の成長のために一生懸命頑張りましょう。

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