IBS通信(タイトルが入ります)

東京五輪に向けて開発された新技術

 I・B・Sでは、「きれいの見える化」について、長年取り組んできました。臭いのしないトイレ創り、カビやカビ臭のしない室内空間創り、ハウスダストが発生しない床創りなど、これらは皆さまの笑顔や、衛生面を改善することで健康を維持するための「環境づくり」が中心でした。
 しかしコロナ禍により全てが劇的に変わったことで、“清掃”から“清潔”へ“見える汚れ”から“見えない汚れ”をきれいにすることへ“抽象的な仕上がり”から“数値化・見える化できる仕上がり”へと変化し、私たちの仕事もサイエンスとテクノロジーなしでは通用しない時代へと突入しました。
 東京オリンピック2020選手村の受注をきっかけに、I・B・Sでは大学やメーカー各社協力のもと、次世代に向けて開発してきた新たな技術があります。キーワードは「DX化」。今回はそのいくつかをご紹介したいと思います。

IT化/DX化の違い

東京五輪に向けて開発された新技術 

 『IT化』というワードは広く浸透していますが、世界の波は『DX化』に向けて動いています。
 まずITとは、Information Technologyの略で、直訳すると「情報技術」。IT化とは、「業務の効率化を目的として、仕事のやり方をデジタルに変えること」であり、IT化=DX化ではありません。では、DX化とは何でしょうか。
 DXとは、Digital transformationの略で、直訳すると「デジタル変容」です。DX化とは、「進化し続けるテクノロジー(データ・デジタル技術)で、人間の生活に何らかの影響を与え、人々の生活がよい方向に変革すること」です。
 似たような和訳に見えて、実はITとDXは大きく意味が異なるのです。日本経済産業省は2018年にDXについて「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。」と定義しています。

AIとIoTを駆使したDX化

東京五輪に向けて開発された新技術 

AIは、Artificial Intelligenceの略で、和訳は「人工知能」です。IoTは、「Internet of Things」の頭文字を取った略語で、日本語では「モノのインターネット」と呼ばれています。人間で例えるとAIは頭脳(ソフトウェア)、IoTは身体(ハードウェア)という関係に似ているかもしれません。モノのインターネットとは、私たちの身の回りにある様々な製品がインターネットと結びつくことを意味します。
 かつてはインターネットと接続できるのはパソコン同士だけでしたが、今では家電製品や車、住宅そのもの等、あらゆるモノがインターネットと繋がり、様々なサービスを提供できるようになってきています。例えば、エアコンを外出先から遠隔で操作することや、話しかけるだけで楽曲が再生されるスマートスピーカー等もIoTといえます。IoT家電などにはAI技術が搭載され、データの収集や分析によって潜在ニーズの発見やサービス向上を実現しているのが特徴です。
 DXはデジタル技術で人々の生活をより良い方向に変化させるものと定義できるため、IoTがDXを実現する1つの要素になると解釈できます。

DX化の事例(1)トイレ清掃にIOTを導入

東京五輪に向けて開発された新技術 

トイレ清掃の効率化は「売上向上」や「人材不足の解消」と密接に関わっています。まず「売上向上」については、清掃頻度と売り上げが比例するというデータがあります。国土交通省が道の駅に対して行った調査では、トイレの清掃回数が3回以上の道の駅は、1回以下の道の駅よりも70%も売り上げが高いというデータが出ています。同等のサービスでトイレが清潔な施設Aとトイレが汚い施設Bがあれば、おのずと前者に人が集まりますよね。利用者数の違いもあるとはいえ、トイレを綺麗な状態に保つことの重要性が分かります。
 しかし、ただ単に清掃頻度を高めるだけでは「人材不足の解消」は達成できません。限られた人数でより効率的に清掃するために、IoTの活用が進んでいます。例えば利用者の性別や個室の位置による各個室の利用回数の違いまで詳細に把握できるので、優先的に掃除すべき場所が明確になります。
 トイレ清掃にIoTを取り入れることで、これまで人手や費用を掛けなければできなかった①節水、②適正な清掃頻度、③効率の良い備品管理、④故障予測、⑤空室管理、などの実現が可能です。またトイレの混雑具合を可視化することで、トイレ清掃の効率化だけでなく、使用側の利便性向上にも繋がります。

DX化の事例(2)CO2&粒子測定を導入

東京五輪に向けて開発された新技術 

 コロナ禍で“3密を避ける”と言われるようになりました。そのうち“密閉を避ける”という注意点に関しては、施設によって建物の構造や窓の数も千差万別のため、どの程度換気すればいいのか分からないという声がよく上がります。換気の効率化を図るために、施設内のCO2濃度を測る取り組みが行われています。イベント会場や飲食店など人が多く集まる場所をはじめ、会議室や一般利用者が出入りする施設などで、効率よく、安全な基準をキープすることが求められています。

~~~CO2濃度(ppm)と換気の目安~~~
 ●1000以下…良い。この状態を保つ。
 ●1000超~…やや良い。受け入れられる限度。時々一部の窓を開けることも良い。
 ●1500超~…悪い。30分に数分間程度窓を全開にする。またはその部屋の使用を控える。
 ●2500超~…非常に悪い。常時窓を全開。または使用を控える。
 ●3500超~…極めて悪い。その部屋の使用は控える。


 I・B・Sでも、こうしたIoTの技術を普段の清掃業務に取り入れる動きをしています。例えばホテルのベッドメイク業務。業務の性質上どうしても“密閉”の状態になりがちです。そのため清掃カートにCO2濃度センサー、モニタリング用タブレットを設置して、室内の酸素濃度の状態を可視化する取り組みにチャレンジしています。アラートを組み合わせることにより、『気づかないうちに密の状態になっている』という状況を避けることができるようになっています。

 世界的規模で日常生活の在り方が大きく変わってしまった中で、それに対応するための技術も飛躍的に進化しています。私生活だけでなく業務上でも安全性、快適性、効率性を高めることが、結果的に私たち一人一人の生活の質を高めます。I・B・Sでも新たな技術を積極的に取り入れ、少しでもいい状況へと変われるよう、日々努力していきたいと思います。

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